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nico10周年祭り

2020年02月03日
ご訪問頂きありがとうございます。

昨日は、埼玉県ふじみ野市で行われた『nico10周年祭り』に行ってきました。

午前中は原村正樹監督の『お百姓さんになりたい』の上映と主人公(明石農園主)のトークライブ。午後は、木村秋則さんの講演、パネルディスカッション。10時から18時半までびっちり自然栽培三昧でした。

お店が始まってからは、日々忙しく、自然栽培に対する情熱が薄れかけてきていたのですが、皆さんのお話を伺って、モチベーションが上がりました。

木村さん、野口さん(野口のタネ)は自然栽培の神様的存在で、このお二人の公演だけを聞きに来る方が多く、それ以外のイベントでは空席が目立ちました。

お二人の講演も素晴らしかったのですが、今現在自然栽培農家として活躍している、関谷氏、赤石氏、渋谷氏、そして流通と販売を担う松浦氏のパネルディスカッションが最も興味深かったです。

松浦氏曰く「100人自然栽培農家を始めるとして、その3年後に残っている農家さんは1人」とのコメントにハッとさせられました。

私も自然栽培をした野菜の販路に困り、熟慮した結果、自然栽培の作物を使った料理を提供するカフェをすることにしたからです。自分で作った作物を自分で使えば、販路に困ることはなく、しかも仕入れがない分、提供する料理の価格も抑えることができ、自然栽培の野菜の美味しさを知って貰うこともでき、一石三鳥にも四鳥にもなると考えたからです。

自然栽培の野菜は、美味しくて安全なのですが、収量、外観で慣行栽培の野菜に劣り、差別化することが非常に困難です。また、手間も半端ではないので大規模農園には向かず、家庭菜園レベルで行ったほうが合理的でもあります。

そんな自然栽培の農園を16年間やり続け、研修生に惜しみなくノウハウを教え、自然栽培の普及に尽力している、上記した農家さんは本当にすごいです。心から尊敬すると同時に自分の半端さを反省しました。私も自然栽培の普及に微力ながら役に立ちたいと改めて思いました。

自然栽培は、無肥料・無農薬で行うものです。無肥料なので畑に地力がないと作物は育ちません。自然栽培農家の主な仕事は、種まき、潅水、収穫といった作物を相手にするものではなく、その土づくりです。

土の中の微生物が畑の有機物から無機物をつくり、その無機物が作物の栄養になり、作物が枯れて、その残渣の有機物が微生物のエサとなり、微生物によって無機物等が生産されるといった土の循環が何よりも大切です。この循環をコントロールして守るのが大きな仕事なのです。

土が出来、その土で育った作物(固定種)から種を採ると、その種はその土の記憶を持った種となります。翌年、その種を蒔いて、育てて、採種すると、もっとその土にあった種となります。この土と種さえあれば、肥料も農薬もいらない、持続可能性に富んだ理想の農法が自然栽培です。

肥料や農薬を使用しないので環境にも優しく、特別なものを必要としないため世界中のどこででも出来る農法です。

この農法が広まれば、地球も人も健康になれる、最高の農法です。また種も自分で採れるため、種会社から独立して農業を行うことができます。

素晴らしい農法なので、世界中に普及する日が来ることを心から望みます。
昨日の感動を忘れないように、長くなってしまいましたがブログにまとめさせて頂きました。